そーだいなるらくがき帳

そーだいが自由気侭に更新します。

PostgreSQLを支える日本のコミュニティの紹介

 日本PostgreSQLユーザ会(以下、JPUG)から来ました @soudai1025 です。 この記事は PostgreSQL Advent Calendar 2023 シリーズ 1 の 5 日目の記事です。

www.postgresql.jp

PostgreSQLユーザ会って?

 JPUGはNPO法人です。 目的もちゃんと明記されています。

本会は日本におけるPostgreSQLの普及と発展を主な目的とします。具体的には以下の活動を行います。 1. PostgreSQLの研究開発および普及促進 2. PostgreSQLに関する情報の公開 3. 会員相互および外部との技術的・人間的交流

www.postgresql.jp

NPO法人だと何が違うの?

 1番大きなところはお金の管理を透明性を持って管理していることです。 後述する活動費を協賛会員様*1の協賛会費から捻出して管理しています。

どんな活動をしているの?

 NPO法人なのでちゃんと活動報告も作っています。 主な活動は以下のとおりです。

  1. PostgreSQLの公式ドキュメントの日本語翻訳などの管理、運営
  2. JPUG Web サイト(www)、Let's Postgres サイト(lets)の運用
  3. PostgreSQL カンファレンスの主催・開催
  4. 地方でのコミュニティ活動の支援

 それぞれ説明します。

PostgreSQLの公式ドキュメントの日本語翻訳などの管理、運営

 1の公式ドキュメントはPostgreSQLを使っていれば一度は読んだことがあると思います。 公式ドキュメントはGithubのリポジトリ*2で管理されており、本体の英語のドキュメントを元に翻訳して更新しています。 ちなみに年々翻訳者は減少傾向にあり、ドキュメントのリリース速度に影響を与えています。 簡単なタスクも沢山あるのでぜひ!!!翻訳にご参加ください!!!! 翻訳者は日本語でやり取りしているので安心です。

github.com

サイト運営

 公式サイト、ドキュメントサイトなどのWebサイトの元になっているServer、domainなども全てJPUGが管理しています。 セキュリティアップデートなども対応しているのですが、フレームワークのバージョンアップの都合でCSSテンプレートが度々変わります。 そして今見たらさっきも変わってました。

 もっといいCSSテンプレートあるだろ?って思われた方、絶賛大募集中です! 今、Webコンテンツ分科会担当は桑村さん*3しか居ないので若い感性が必要なんです!!

PostgreSQL カンファレンスの主催・開催

 今年も開催しました。 実は毎年開催されており、去年も一昨年もオフラインで開催されています。

www.postgresql.jp

 スタッフは一部の有志の当日スタッフとJPUGの理事によって運営されています。 参加者も平均年齢が上がっており、懇親会のグラタンやピザが重くて残ってしまう始末です。 カンファレンス参加者にも若い力が必要です!!! みんな!!参加してくれ!!!

 カンファレンスなのでCfPも募集中です。 どうしてもPostgreSQL開発者がdeepな内部実装の話をしがちなので、もっと運用よりだったりサービス開発だったり設計よりの話も募集中です。 大体そういうの喋る担当が自分だけなのでめちゃめちゃ需要があるので気軽にどうぞ。 いきなりカンファレンスは…って人のためにほぼ毎月やっているアンカンファレンスもあります。 今月もそろそろconnpass立てます。

pgunconf.connpass.com

 アンカンファレンスは便利で、質問すると詳しい澤田くんたちがなんでも答えてくれます。 なにか困ってたら困ってるっていうLTするのがオススメです。

地方でのコミュニティ活動の支援

 各地方に担当理事がおり、地域のPostgreSQLの活動を支援しています。 たとえば1番わかりやすいのは地方の勉強会への講師の派遣と会場費の支援です。 PostgreSQLコミュニティの共催などの形であれば支援できます。

 例えば関西DB勉強会中国地方DB勉強会、各地のOSC*4などがあります。 講師は理事である必要はなく、誰でも良いですが、理事会で交通費(全額)と宿泊費(1泊1万円)の申請が事前に必要なので、各地の地方担当の理事から申請して貰う必要があります。 逆に言えば、地方担当の理事の推薦があれば全国のカンファレンス、勉強会の交通費と宿泊費が出ます。 自分はこの制度で、沖縄、福岡、京都、大阪、北海道、中国5県、香川、徳島、新潟に行っています*5

 つまり 無料で旅行にいける 各地のコミュニティとつながるチャンスなのでぜひ、カンファレンスや総会セミナーなど、地方の理事が集まるタイミングでも参加してほしいです。 登壇すると地方の理事が「この内容でうちの場所でも喋ってほしい」とわかりやすいアプローチにもつながるのでオススメです。

 また地方のイベント主催者の人はPostgreSQLの理事とつながるとオープンセミナー広島のように会場費の支援などもできます。 やりたいがリスクがあると継続することは難しいのは重々承知です。 それを支援するためのNPO法人なので、相談したい場合は最寄りの担当理事か自分に連絡ください。 オンライン対応のためのZoomのライセンスの貸与などもできます。

 このように東京だけでなく、全国でPostgreSQLを通じたコミュニティの支援活動を行なっています。

入会の仕方は?

 JPUG面白そうじゃんって思った方、ちやほやされたいって思われた方、ぜひぜひコミュニティに参加しましょう! イベント参加やCfPを出したりするのに応募条件などはありません。 ただ情報のキャッチアップのためにメーリングリストとSlackに参加するのがオススメです。 リンクは下にあります。

www.postgresql.jp

理事になるには?

 JPUGにより深く関わりたい、となるとNPO法人のJPUGに参加する必要があります。 まず参加するに会員になる必要があり、ウェブ会員と正会員があります。 ウェブ会員はメーリングリストに登録するだけで無料で気軽になれる反面、議決権はありません。 そのため、総会で議決に参加したり*6、理事になることができません。 つまり、理事になるにはまず正会員になる必要があります。

正会員は個人の資格でご参加いただく会員です。入会金は無料、年会費は1,000円です。

 昔は年会費も無料だったのですが、幽霊正会員が増えると総会に参加しない人が増え、議決に必要な数の票数が集まらない危険があるため、今は有料になりました。 年会費を払わないと強制的に退会扱いになります。 正会員になりたい!って人は以下のリンクから手順を確認して応募してください。 ちなみに正会員がやることは年に1回の総会で議決権の行使ですが、面倒くさい 多忙で参加が難しい場合はWebから委任状を出すことができます。 コロナ前はFAXでした。 便利な世の中になりましたね。

 あと総会は例年6月に東京で行われますが、理事は基本的には参加する必要があるため*7、総会に参加する交通費と宿泊費が出ます。 つまり地方在住の方が理事になると年に1回、6月に東京に 遊びに 出張することができます。 登壇と合わせて活用すると年に数回、全国を回ることも珍しくありません。

www.postgresql.jp

 正会員になると6月に行われる総会で理事の選出があります。 そこでやりたい!って人は立候補することになり、否決されなければ理事になります。 大募集中なので、やる気がある方ならWelcomeなのですが当日来ていきなり立候補されるとみんながびっくりするので、やりたい場合は事前にメーリングリスト、Slackやコミュニティの中で宣言してくれると嬉しいです。 やれるか不安、って場合は自分にXかSlackなどでDMで質問してくれてもOKです。 相談に乗ります。

理事ってどんな事しているの?

 まず、理事の大事なタスクに月例の理事会に参加するがあります。 必要に応じて議案を起票し、議案に対して議決権を行使することができます。 逆に理事長だとしても議案が通らなければ予算を使うこともJPUGの名前で活動することもできません。

 コロナ前は会議室を借りて集まっていましたが、今はZoomでオンラインで行われています。 多忙な人は総会同様に委任状をWebから出すことができます。 透明性が重要なので理事会は毎月、Web、メーリングリストで議事録が公開されています。

www.postgresql.jp

 もう一つのタスクが各担当が割り振られるのでそれに該当するタスクを自分たちの裁量でやります。 活動実績を見てもわかるように強制的なノルマなどはないので、活動しないこともできます。 正直、現在の理事の多くは50代、60代が多く、元気にガツガツ活動するぞ!!というのが難しいのでやりたい人がいるのであれば、どんどんやって欲しいと思っています。 特に東京の本部の理事、東日本の地方担当の理事は世代交代が遅れている現状があります。 我こそは!という人を募集しています。

PostgreSQLコミュニティは若い力を切望しています!

 いきなり理事は…という気持ちもわかるのでまずはPostgreSQLのイベントに参加して、次は正会員になって理事の人とコミュニケーションを取って、やりたいタスクで理事になるのが良いかと思います。 今ある担当部署が全てではなく、新設も可能なのでやりたいことがあるならぜひ提案してください。 JPUGの目的に沿った内容であれば、私達は真摯に受け止めていきたいと思っています。

 この記事を見て興味が出てくれた方、どんな形でもいいのでぜひPostgreSQLコミュニティと関わってほしいです。 参加者、利用者、開発者、翻訳者、カンファレンス運営、登壇者、広報、会計、様々な形があります。 私が初めてPostgreSQLを触ったのが24歳の時、正会員になったのは26歳の時、理事になったのは翌年の27歳のときです。 経験がないことは全く問題ない無いのでPostgreSQLが好きという気持ちとなにか貢献したいなって気持ちがあればOKです!

 JPUGは若い力を求めています!

*1:法人・個人があります

*2:誰でも日本語で参加できます

*3:39歳の僕よりだいぶ先輩の方です

*4:オープンソースカンファレンス

*5:一部の地域は複数回

*6:総会自体はオープンなので興味があれば誰でも聴衆できます

*7:外せない用事がある場合は委任状でも可能です