そーだいなるらくがき帳

そーだいが自由気侭に更新します。

CTOを始めて一年と半年経ったので振り返る

 今流行の現職エントリです。

 前回

soudai.hatenablog.com

前提

 今は株式会社 オミカレって会社でCTOをしてる。 オミカレは婚活パーティーポータルサイトで、男女問わず、幅広い年齢をカバーした婚活パーティーを取り扱っている。

party-calendar.net

 この半期の目標は前回同様以下の2つ。

  • 自立型のチームとして確立する
  • 売上をしっかり伸ばす

 それを踏まえて、振り返りをしていく。

4月

 デザインリニューアルと合わせてシステムフルリニューアルするぞ!って機運が高まる。 システムアーキテクトもWeb側は結構一新してて、ECSで動かしてたりするなどチャレンジとビジネスメリットのバランスの良い設計が出来たと思う。

 このへんは @kawasima さんの功績が多くて、特にECSを中心とした新システムのdeployから運用までの設計は非常に練られたものになったことでリリース後も特に不満なく今進めれている。

 この辺の話はPHPカンファレンスJAWS-UGの勉強会でも話した。

5月

 デザインリニューアルが終わらないのでは?って雰囲気が出てきて、大向き直り会などをやったりした。 カイゼン・ジャーニーで学んだことが生きたなと思う。 反面、メンバーにはかなり向き直り会をするまでは無理強いしたし、疲弊させたなと思う。 申し訳なかったが、一歩前に進んだきっかけではあった。

6月

 デザインリニューアルが右往左往しながらも無事着地し、リリースされた。 パフォーマンスの問題や色んな問題が発生したが金の弾丸で対応したりした。 そういうことが出来るからCloudというのは便利である。

 かなり無茶をお願いしてメンバーに頑張ってもらった。 本当に感謝しているし、それを乗り越えたことは本当に凄いと思う。 あとかなり無茶をお願いしたけど、世間一般的なデスマ、という感じではなく、メンバーが徹夜をしてコード書くみたいなことは無かったのがよかった。

 人間的な生活を維持しながらもアクセルを踏むときは踏む、ということが出来ることを証明出来たとも言える。 ただこれは120%の状況なのでずっと続くものではないと言うこともチームで理解できた。

 リニューアルに関するちゃんとしたまとめは @maepon さんがしてるのでこちらをどうぞ。

7月

 金の弾丸は便利ではあるが無限ではない。 そこでパフォーマンス・チューニングしまくって、結果的には随分コストカットした形に落ち着いた。 またLINEログインのような新しい機能を追加する時、フルリニューアルの効果を本当に全メンバー感じるといった1ヶ月であった。 保守性はビジネスに置いてとても重要だし、大事な指標だ。 また自分たちがこういう体験をしたからこそ、今のコードを正しく育てることに対して自主性がかなり高まったように感じる。 前よりもより良いレビューが活発に行われるようになった。

8月

 アンケートなどのブログ記事がちょいちょい話題になるように。それによって @omicale_com なんかもツイートが増えてきた時期。 会社としてはデザインリニューアルという山場を超えて、色んな新しい施策にチャレンジし始めた。

 例えば @yohhatu さんからアドバイスをもらった防火壁(サポート当番を持ち回り制)を導入したりした。 他にも色んなチャレンジがあるのだけど個々のメンバー、チームが自走しようと立ち上がろうとしてるってのを感じた。

 反面、離職などもあり、自分のマネージメントとはなんなのか?と自問自答したりもした。 結論は曖昧なままなのだが、出来ない事、得意な事を自認できた気はする。

soudai.hatenablog.com

9月

 様々なことがあったが色んなチャレンジをしている中での成長痛なのかもなと言う感じの月。 メンバーは試行錯誤の末でうまく行ってる人、行かない人の明暗が分かれることでモヤモヤすることも多かったと思う。 うまくいく理由はアプローチの問題もあるかもしれないが運の要素もあるし、一概には言えないので上司としてはうまくフォローを求められるタイミングで、正直うまく出来たかは自信がない。この辺は先月の離職も含め、まだまだ自分の力不足を感じる事案だった。

 ただ8月、9月はプレイヤーとしてはバリューを出したと思う。 プレイングマネージャーアンチパターンだとは思うものの、それが自分の価値ではあるので悩ましいところだ。

10月

 最後の月ということで社内ISUCONをやったり、ビジネス要件を考える合宿を行うなどした。 どちらもオミカレが今の体制になってからは初めての取り組みで、まだまだチームのことで理解できてないものだな、という当たり前の気づくなど合宿の効果を感じれた。

 合宿は定期的にやりたいし社内ISUCONやハッカソンなど、チームでなにかをやるみたいなイベントはもっと頻繁にやったほうがいいなと思うなどした。 そういう企画作りも自分のカラーの一つだし、来期の目標の一つであることを認知した。

まとめ

 今期の目標の一つである 自立型のチームとして確立する って言うのはゴールにたどり着いてはいないものの、着実に進んでいる感触がある。 課題としては自分の手を如何に離すか、は見えてきたものの、どうやってスケールさせていくか?って言うのはまだまだ不明瞭ではあって、そういうフェーズのための投資というのも来期は考えなければ駄目だなという感覚がある。 このへんが次の課題として来期は出てくるかもしれない。

 しかし 売上をしっかり伸ばす というところは、レガシィコードの改善やデザインリニューアルなどどちらかと言えば投資のフェーズというところが多かった。 実際に昨年から進めているデータベースリファクタリングAPI化は終わりが見えており、健全な開発体制というのには随分近づいたがそれを活かすためにもビジネスを拡大させていくのが来期の強い目標の一つになると思う。

 今期も失敗してるわけでもネガティブなわけでは無いのだが来期は圧倒的な事業成長!!みたいなわけでは無く、逆にベンチャーだからこそ、そんな成功体験がチームに必要なのだろうなと思っている。そのための投資の1年だったなぁという一年、半年であった。

来期の目標

  • チームの自立・自走の先にあるスケールアップの仕組み作り
  • 事業の圧倒的成長の成功体験をチームが感じる

このへんが出来た時、ある意味チームや事業が僕の手を離れて勝手に成長するフェーズに入るのではないか?という予感だけある。